液晶自作キットに搭載されている制御プログラム(LCDパラメータ、ファームウェア)は、対応プログラマーを利用すれば書き換えができる。シリーズごとに必要な装置や書き換え方法は異なっている。AシリーズとBシリーズの書き換えは、基板に装着されたMCUチップを取り外して対応プログラマー(TOP853等)を利用して直接チップにプログラムファイルを書き込む。BNシリーズやCシリーズ、Dシリーズでは、ISP型書き込み装置(シリアル書き込み装置)を利用する。ご注意:制御プログラムの書き換えは製品の元仕様を変更することを意味し、製品初期不良保証対象外となるので、変更意思を十分に確認した上で進んでください。書き換えられた製品は、当社公式サポート対象外となるのであらかじめご了承ください。
ここでは、iMO-LVDSシリーズの制御プログラムの書き換え方法を紹介する。
方法1:ロームキー利用
制御プログラム書き込み済みのロームキーを使ってプログラムを直接にメイン基板のMCUに伝送させる。一つのロームキーに一つのプログラムがしか書き込まれていないので指定制御プログラムの書き込みには最も簡単な方法である。ロームキーはCoCoNet液晶工房や通販のAitendo's電子工房@SHOPPINGから入手できる。ロームキーの使い方を簡単に説明する。
まずは、キットに接続されているOSD制御キーボードと電源入力端子以外の部品をすべて外してください。それからロームキーをメイン基板のCN6コネクタ(青)に差し込む。
メイン基板に12V DCを供給してOSD制御キーボードのLEDが点滅(黄色と緑)状態に変わり、ロームキーに保存された制御プログラムの伝送が開始される。この状態でOSDのON/OFFボタンなどを押さないでください。LEDがオレンジ1色の点滅状態になればプログラムの転送が完了する。この時点でロームキーを外してキットの動作確認はできる。
ご注意:プログラム転送中(LEDは点滅状態)では、OSD制御キーボードのボタンを押さないでください。また、転送途中、電源は絶対外さないてください。上記の操作規則を違反する場合、メイン基板の作動に支障を与えることになるが、場合によってキットが壊れ修理しないと正常に戻らない可能性もある。
方法2:専用シリアル書き換え装置の利用
下記の写真のiMO-LVDS対応シリアル書き込み装置は発売されている。CoCoNet液晶工房や通販のaitendo's電子工房などでは取り扱っている。
iMO-LVDS専用シリアル書き込み装置
まずは、ハードウェアの接続である。付属ロームキーを書き込み装置のCN3もしくはCN4に差し込む。続いて、書き込み装置は付属シリアルケーブルを経由してパソコンのプリンターボードに繋ぐ。最後は12V DCを書き込み装置に通電させる。
専用書き込み装置の接続
次に、パソコンに書き込みソフトウェアEEPROM_Write_1.1をインストールする。EEPROM_Write_1.1はでダウンロードできる。zipファイルを解凍して、Bitwrite2というフォルダにPORT95NTというアイコンがあり、このアイコンをクリックしてソフトウェアインストールが開始する。インストール完了後、Bitwrite2フォルダにあるEEPROM_Write_1.1というアイコンをクリックして、書き込みソフトウェアが起動する。場合によってはパソコンの再起動が要求される。
EEPROM_Write_1.1起動画面
書き込みしたい制御プログラムをBitwrite2フォルダにコピーして、LOADボタンを押して書き込みたいファイルを選ぶ。
書き込みたい制御プログラムを選ぶ
「LOAD」を押して上記の画面が表示される。「PROGRAME」ボタンを押して書き込みが開始する。検証が一回行われる。検証完了後、書き込みは正常に完了する。
選んだ制御プログラムファイルはロームキーに記憶される。書き込み装置を断電してロームキーを書き込み装置から外して、書き換えたいキットのCN6に差し込む。これからは、ロームキーに記憶された制御プログラムを液晶自作キットのメイン基板に転送させる。操作方法は上記の「方法1」と同じである。
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